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朝日広告賞の審査会場で山本寛斎氏と会った。

「カオルコさん、ニューヨーク中の人をびっくりさせるようなことをしたいんだ。」

聞けば夏に大きな企画が控えており、NYの人は、特に踊りに対して日本人が西洋の真似をしているということで寂しいとおっしゃる。
私は答えた。「本当のオリジナルを追求するのであるならそこにいるお客様を知らない間に踊らせたらどうですか?」

丁度今私はASHOKAという革新的なアイデアを持って社会貢献している団体のために自分の即興のメソッドをまとめているところだ。相手を感応して即興するこの方法の中心は「共振」。障害のある方たちとコミュニケーションする時に相手のカラダから発しているものを全身で受け取る。そして一緒に踊る為にはまず自分のエネルギーを強くする(振動を細かくクリアにして)必要があると思ったのだ。逆にこちらの振動が明るく強ければ共振して踊ってくれる。より繊細になれば相手の良さを引き出せるのだろう。
嘘が無い踊りを追求したら障害のある方たちの踊りの素晴らしさが解り、又こちらも嘘が無い対応、心から楽しんでその場にいないと何も言わなくてもカラダは正直ですぐ伝わってしまう。

このような考え方に至ったのは定期的に自然の中に身を置くようになったからだ。混在する生命の生きるエネルギーが都会と共振してしまった私から人間という原始の生命体へと戻してくれる。自分がコントロール出来ない圧倒的な力が、これでいいんだと内包してくれる。私は自然に身を委ねるようになってから自信がついた。物質の全てが振動しているなら一体とまでもこんな感じかな?と私はよく声と体でいろんなモノを表してみる。特に音は空気の振動を鼓膜によって受けるのならモノとして目に見えている存在を別の形で表せるのではないかと試してみる。これには正解が無い。だから本当に面白い。

もうひとつ。共振して踊らす為にはビートが不可欠だ。私達のひと呼吸の間に脈を4回打つというのを聞いてから私は自分の体の中にあるビートを信じるようになった。血液の流れと心臓の見事な調和はあたかも自然や宇宙、未知そのものと人間が調和しているように感じる。自然の中にいると様々な心地良いリズムを感じる私は身体も邪魔するものが無ければ様々なビートを内在していると思う。
それを瞬時に出して切り替えるメソッド創った。一瞬にして力を抜けば声と体の動きでかなり遊べる。相手と組み合わされば全員で1つの楽器のようになる。コミュニケーションの知的レベルが高いのはリズム感であるという脳科学者の説も読んだ。自分の感情、思いに執着しないために一瞬にして切り替え、物事をあらゆる方向からみるのが指導する立場には必要だとワークショップから学んでいる。CMも同じ。短い中にインパクトを与える。切り替えの鮮やかさはリズム感から生まれて来る。

「共振」相手との素敵な触れ合い

しかしネガティブなものまで共振しないために次なるステップへ進まなければいけない。内なる炎を燃やそう。そして自然と共振し続けて行こう。

by 香瑠鼓

2008.2


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